何百万ものタッチポイントやインタラクションを扱う世界で、データの断絶という問題を解決するために、 マーケターの51%が現在カスタマーデータプラットフォーム(CDP)を使用しており、35%が使用する予定であると答えています。では、CDPとは具体的にどのようなもので、どのようなメリットがあり、他の顧客データシステムと比べてどう違うかについてご紹介します。
カスタマーデータプラットフォームとは
カスタマーデータプラットフォーム(CDP)とは、様々なタッチポイントからのデータをリアルタイムに収集・整理し、個々の統一された顧客プロファイルを作成するソフトウェアの一種です。
CDPは、マーケティングオートメーションソフトウェア、ウェブサイト、ソーシャルメディア管理ツールなど、他の配信・エンゲージメントシステムとの通信も可能です。つまり、それらから直接キャンペーンを企画・実行することが可能なのです。
一部のCDPには、ビジネスインテリジェンス、分析、レポート、トラッキングなどの追加機能が組み込まれているものもあります。最終的な目的は、企業やマーケターが、顧客を中心としたより良い意思決定を行えるようにすることです。
CDP が扱う顧客データの種類
CDPは、ファースト、セカンド、およびサードパーティーの複数の種類の顧客データを収集し、扱うことができます。これには、CRM活動、ウェブフォーム、ウェブサイト、アプリ、ソーシャルメディア活動、ECサイト、カスタマーサービスへの問い合わせ、さらには店舗でのやり取りなどから得られるデータが含まれます。
これらのデータの種類は、大きく分けて4つのカテゴリーに分類されます: デモグラフィックデータ、行動データ、取引データ、定性データです。
デモグラフィックデータ
これには、年齢、性別、階層・種族、人種、収入、所在地、教育、雇用、社会的プロフィール、趣味・関心などのアイデンティティ、社会経済的、記述的なデータが含まれます。
行動データ
これは、オンラインでの顧客とのやり取りによって発生するものです。ウェブサイトのクリック、製品の閲覧、ソーシャルメディアでのエンゲージメント、電子メールの開封やクリック率、カスタマーサービスとのコミュニケーションなどが含まれます。
取引データ
これは、購入、返品、購読、カート落ちなど、顧客と企業との間で行われるやり取りから生じるものです。
定性データ
これには、フォームやアンケートで得られる情報が含まれます。なぜ他社の製品ではなくこの製品を選んだのかなど、顧客が表明した動機、意見、態度などを収集します。
CDP とCRMツールやDMPとの違い
CDPと同様に、顧客関係管理(CRM)ツールやデータ管理プラットフォーム(DMP)も、企業のために顧客データを集約します。しかし、それぞれの機能や目的は異なります。ここでは、それぞれの主な特徴をご紹介します。
CDP
CDP のメリットとは
CDPを利用している企業は、前年のマーケティングの主目標を大幅に上回る 確率が2倍以上になります。その理由は以下の通りです。
データへのアクセスを可能にする
CDPは、複数のデータソースから顧客データを収集して統一することで、他のシステムや部署がすべてのデータにアクセスできるようにします。これには、マーケティング、マネジメント、営業、カスタマーサービスなどの部門が含まれます。
全方位観点の提供
CDPは、従来の顧客データプラットフォームではできなかった、真の意味での全方位の顧客プロファイル、または単一の顧客観点を提供します。これらの完全プロファイルにより、顧客のニーズをより包括的かつ正確に理解することができます。
柔軟性とアジャイル
CDPの導入により、マーケターは刻々と変化する市場の動向や顧客の行動に対して、より機敏かつアジャイルな対応ができるようになります。データがリアルタイムに収集されることで、より適切なコミュニケーションが可能になります。また、連係されたシステムによって、企業の戦略は迅速に実行されます。
より正確な予測とインサイトの提供
CDPシステムの中には、AIやマシンラーニング機能を備えたものがあります。つまり、顧客データを統一化するだけでなく、顧客とその将来の行動に関する正確な予測とインサイトを提供することができるのです。
効率化を後押し
CDPはより迅速かつ広範囲にデータを収集・統一するだけではなく、アップデートが容易で、全システムを集約して、いかなるトラブルにも対応できます。このことでITリソースと費用が抑えられます。
CDPは、次世代の顧客データ管理プラットフォームであり、オンラインとオフラインの活動の融合、顧客セグメンテーションとパーソナライゼーションの向上、顧客スコアリングの実施、リターゲティング、オムニチャネルオートメーションの実現を可能にします。
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