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CEO兼共同創業者 チハン・ユー, Appier 僕が5年前にAppierを始めた頃、人工知能(AI)は今ほど盛り上がっていませんでした。今やAIが毎日いろいろなところで話題になっていることを考えると、Appierの最初のビジネスアイディアが、ハーバード大学の寄宿舎でのブレインストームから生まれてきたことが信じられません。そして最初の顧客が僕達を信頼して発注してくれた時の喜びを今でも鮮明に覚えています。
これまで僕達は多くの困難にぶち当たり、そこから多くのことを学びました。アントレプレナーとしての僕らの初めての学びは、「夢は大きく、失敗を恐れない」ということでした。僕達はこの起業家精神を会社が成長していく過程においても大切にしてきました。そして僕達は社員たちにも起業家精神を大切にしてほしいと考えています。リスクや失敗に真摯に対応しなければ、誰も考えたことのないような奇抜なアイディアが生まれてくることはないだろうと思うのです。
僕らがAppierを設立以来つねに考えていることは、僕らの製品を通してAIが社会と産業に実際的な影響を与えることができるかということです。そしてAI技術を活用したソーシャルゲームから企業向けのマーケティングおよびデータインテリジェンスプラットフォームで成功するまでに8つの転換点を経験しました。僕らはこれまで決して諦めず、8つの転換点を乗り越え、Appierを進化させてきました。
僕達4人で始めたスタートアップが、今ではFORTUNE誌からAIの革新を牽引する重要な企業の1社として認められる立場に成長しました。Appierはアジア地域でのビジネスネットワークを拡大し、現在1,000社の企業や代理店と取引しています。そして多様性に溢れた人材を採用しています。僕の人生で最高の出来事は、明晰で才能あふれる同僚達に囲まれて仕事ができる機会を得られたことです。
今後5年かけて僕達は「Cross X プログラマティック」および「アイソン」プラットフォームといったAIソリューションの製品ラインを拡大し機能を追加していきます。これにより、AI技術の進化を自社の優位性につなげたい企業のニーズに対応します。これらの取り組みには人材が必要です。アジア地域におけるエンジニアリングとAI研究開発力を強化するためにも今後も優秀な人材を採用し続けます。
僕達はAppierを支援し、励まし、信じてくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。僕らにとってこれまでの5年間は準備段階のようなものです。Appierは新しい課題に挑み始めています、次の5年でどのように進化できるか期待していて下さい。
著者について: チハン・ユーは、Appierの共同創業者で最高経営責任者(CEO)です。チハンは、ハーバード大学とスタンフォード大学の研究室に在籍した経歴を持ち、AI(人工知能)、ロ ボティクス、機械学習の分野で多数の研究論文を執筆してきました。米国特許を2件取得しています。
2010年ハーバード大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得しています。ハーバード大学在学時は、ワイス応用生物学エンジニアリング研究所と共同で、ポリオ患者の歩行を支援する自己適応型ロボ ティクスシステムを開発しました。彼の博士論文は、マルチエージェントAI分野の最優秀論文賞にも選ばれています。ハーバード大学入学以前には、スタンフォード大学で修士号を取得しており、ここではDARPA Grand Challengeで優勝したプロトタイプ「Stanley」の開発チームに参加し、Googleロボットカープロジェクトの礎を築きました。
2016年3月に、世界経済フォーラムの「2016年度 ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出されまし た。Appierは、選出リストの中で唯一のアジア地域のAI企業でした。 .