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カート放棄/カゴ落ちを防いで売上に繋げる方法

オンラインで商品を販売するEC企業にとってカート放棄(ECサイトで商品をカートに追加したのに、最終的な決済まで進まずに離脱してしまうこと)は頭の痛い問題だ。カート放棄を回避するために企業はFacebookやGoogle Adsなどの有料メディアのリマーケティングを使って対応してきたが、AIを搭載したマーケティングオートメーションプラットフォームを使えば、企業独自のオウンドメディアのチャネルを通じてカート放棄の可能性があるユーザーを効果的かつ効率的に検知し、コンバージョンにつなげられるようになった。

SalesCycleの最新データによれば、カートに商品を入れたものの購入にいたらなかったオンラインショッピングのユーザーは、2018年に 世界中で75.6%(英語資料)に達した。2017年の 世界のEコマース年間売上(英語資料)が2兆3,000億米ドルであったことから、損失は約7兆米ドルに上ると見られる。

カート放棄率には地域差もあり、世界各地を比較してみると アジア太平洋地域の52%と最も高い。

ユーザーはさまざまな理由によってカート放棄をする。商品の閲覧や価格の比較だけの場合や、他のことに気を取られて忘れてしまっている場合もある。また、ウェブページの読み込みに時間がかかり過ぎることや入力必須項目の登録作業に嫌気がさしたり、送料の高さや支払オプションの少なさを理由に敬遠するケースも見られる。  

リマーケティングによるリエンゲージメント

カート放棄は、ウェブサイトやアプリのユーザーエクスペリエンスを改善することで防げるものもあるが、リマーケティングで解決できるものも多い。同じ商品が別の場所で何度も表示されれば、頭から離れにくく、購入手続きの完了につながりやすい。

FacebookやGoogle Adsなどの有料メディアを通じてカート放棄のリマーケティングを行うと、放棄されたカートから売上がもたらされることがすでに実証されている。しかし、これらのリマーケティングはコストがかかり、多くの企業が持ち合わせていない強力なリターゲティング技術とインフラが鍵を握っている。  

AI 、オウンドメディア、カート放棄

カート放棄対策として、ブランド企業が自社メディアを通じてデータを活用することは可能だろうか。膨大な顧客データから価値のあるインサイトを導き出し、その情報をもとに自社チャネルを通じて迅速かつ頻繁にメッセージを発信することができれば理想的だが、それを実現することは簡単ではない。しかしAIを搭載したソリューションを導入することで、企業に代わって面倒な作業の多くは簡便化される。

  AIQUA(アイコア)をはじめとするAIを搭載したマーケティングオートメーションプラットフォームは、企業のマーケテイングゴールの達成に適切なユーザーやデバイスの情報を提供する。企業のマーケターは、アプリやウェブのプッシュ通知、Eメール、SMS、Messengerといったオウンドメディアのチャネルを通じて、パーソナライズされたメッセージを最適なタイミングで発信することで顧客一人一人と高いエンゲージメントを構築することが可能になる。

AIを搭載したマーケティングオートメーションプラットフォームを活用したカート放棄対策の4つのメリット:

  • カート放棄したユーザーの関心を把握できる

AIが持つ機能の中でも、社内外にあるデータの絞り込みは特に重要である。AIを活用すれば絞り込んだデータから、オンライン顧客の動向調査、今後の行動予測、価値ある実用的なインサイトの入手が可能である。 また、社内外データの組み合わせによって、自社チャネル内外の顧客の動向を明らかにできる。外部データは自社チャネル以外の興味やトピックを明らかにできるため、極めて重要な情報であり、リマーケティングに活用できる。

例えば、消費者の鈴木さんがカートにTシャツを入れたとする。しかし、再三メッセージを送信しても購入にはいたらなかった。この場合、AIは、別サイトでの検索結果を基に、彼の目当てがスポーツシューズであると突き止める。そのデータを基にマーケターは、スポーツシューズを推奨して鈴木さんの購入意欲を刺激できる。

  • クロスデバイスの行動を理解できる

AIをクロスデバイスの把握に使えば、顧客が商品の検索から購入にいたるまでのカスタマージャーニー全体の把握に役立つ。 従来のマーケターは、1人のユーザーが複数デバイスを使用した場合、別々の人物と見なすことしかできなかった。しかしAIは、複数のデバイスが使用されても1人のユーザーに結び付け、最もコンバージョン率が高いデバイスを予測し、効果的なリマーケティングにつなげられる。

例えば、鈴木さんは、日曜日にタブレットを使用してVRヘッドセットをカートに追加したが、購入にはいたらなかった。そこで、月曜日にコンバージョン率の高い彼のスマートフォンに、カート放棄されたVRヘッドセットに関するプッシュ通知を送信する。AIがなければコンバージョン率の高いデバイスを特定できないし、日曜日に使用したタブレットにプッシュ通知を送信しても効果は薄いだろう。

  • ワンクリックで複数のチャネルにリーチできる

新しいAI搭載のマーケティングオートメーションプラットフォームは、プッシュ通知、Eメール、SMS、Messengerなどの複数チャネルを通じたリマーケティングキャンペーンの通知をワンクリックで送信できる。

異なるツールやプラットフォームへの切り替えは不要なため、時間を無駄にしないばかりか、カート放棄したユーザーに対してパーソナライズされたメッセージを最適なタイミングで送信できる。その結果、メッセージが目にとまりやすくなり、リマーケティングの成功率も高まる。

  • 形式の異なるパーソナライズされたメッセージを送信できる

マーケティングオートメーションプラットフォームでは、パーソナライズされた関連性の高いメッセージを作成できるだけでなく、カルーセル、GIF、動画といったクリエイティブなカスタマイズツールで高いエンゲージメントのメッセージを作成できる。

例えば、カルーセルプッシュ通知は、カート放棄された商品を目にとまりやすい方法で表示するもので、そのリマーケティング効果が実証されている。インドの宝石小売業者 Voyllaは、アイコアのカルーセル機能を利用してスマホアプリのコンバージョン率を55%改善した。

マーケターは、今後、カート放棄を販売機会の損失ではなく、Eコマースのファネルの一部と認識すればいい。カート放棄を大げさに問題視するよりも、学習とマーケティングのチャンスと捉え、新しいAI搭載のマーケティングオートメーションプラットフォームを活用すれば、カート放棄したユーザーを収益性の高いオンライン顧客へと変えることができるからだ。

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