アジアにおける事業拡大とAIテクノロジーを支える研究開発チームをさらに強化
AI(人工知能)テクノロジー企業のAppier(エイピア、以下Appier、本社:台湾、共同創業者/CEO:チハン・ユー)は11月3日(火)、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行ベンチャーマネジメント(UOBVM)、セコイア・キャピタル、ジャフコ、トランスリンク・キャピタル、メディアテック・ベンチャーズからシリーズBラウンドで2,300万ドル(約27億円)の出資を受けたことを発表しました。Appierはこの資金を活用し、アジアにおける事業拡大と、AIテクノロジーを支えている研究開発チームのさらなる強化を図ります。Appierは、これまでに総額3,000万ドル(約36億円)を調達しています。
UOB銀行グループとして、東南アジア及び中国において投資事業を展開するUOBVMのマネージング・ディレクターであるシーア・キアン・ウィ氏は、次のように述べています。「デジタルイノベーションにおいてアジア地域は世界の他の地域をリードしており、マルチデバイスの利用行動も非常にダイナミックであるという研究結果があります。そのため、アジアにおける、クロスデバイステクノロジーには大きな可能性があり、早い段階で、東南アジアをはじめとするアジア市場へ投資を行ったAppierには、戦略的優位性があります」 消費者は現在、スマートフォン、タブレット、PC、さらにはスマートウォッチで、一日中やりとりしています。アジアだけでも、2015年上半期には、8つの市場で、2~3台のデバイスを利用するユーザーの数が増加しました。クロスデバイス間でのユーザーの行動や傾向は市場によって異なります。例えば、アジアの多くでは週末にタブレットの利用が最も多くなりますが、インドのユーザーは平日の夜にタブレットを最も利用しており、オーストラリアのユーザーは日曜日にPCを最も利用しています。消費者に対してオンラインでリーチしたいと考える広告主は、デバイスの台数と種類が多様化する中、複雑さを増すユーザーの行動にどう対応するかという課題に直面しています。AIは、この複雑な利用動向を明らかにし、ユーザーのPC、スマートフォン、タブレット、テレビの使い分けやユーザーへの最善のリーチ方法を予測する上で役立ちます。
Appierの共同創業者/CEOであるチハン・ユーは、次のように述べています。「私たちは、ポストモバイル時代、つまりマルチデバイスの時代に暮らしています。AIは、この複雑化する課題を解消する最良の手段であり、クロスデバイスマーケティングを容易にします。当社のAIは、アドテクノロジーの分野だけでなく、将来的に企業がさまざまな難題を解決する上で役立つものと考えています」 Appierは、3年前の創業以来、力強い成長を遂げており、2014年10月と2015年10月の売り上げを比べると売り上げ300%超となります。また、2014年6月のシリーズAラウンドの資金調達時と比べると今年10月の売り上げは600%超を達成しています。
セコイア・キャピタル・インディアのマネージング・ディレクターであるシャイレンドラ・シング氏は、次のように述べています。「最初に投資をしてから2年間におけるAppierの成長に非常に満足しています。同社はマルチデバイス時代の非常に困難な課題に、強力な科学者のチームを編成し、取り組んでいます。世界的に成長し、500以上の広告主に良い結果をもたらした同社は、今後も急速に成長すると確信しています」 ジャフコのアソシエイト・ディレクターであるエドワード・J・リー氏は、次のように述べています。「ここ数年間のAppierの業績は、同社のテクノロジーとチームの優秀さの強力な証です。当社はAppierと提携し、日本およびアジア全域における事業拡大という次なる段階の発展を支援できることを非常にうれしく思っています」
トランスリンク・キャピタルのマネージング・ディレクターであるジャッキー・ヤング氏は、次のように述べています。「Appierは、地域市場における専門知識と強力なテクノロジーを併せ持つアジア生まれの企業として、当社が目にするトレンドの多くで最前線に位置しています。また、アジア全域でデバイスが急増する中で、クロスデバイスマーケティングの重要性を適切に理解している企業の一つです」 メディアテック・ベンチャーズのCFOであるデビッド・クー氏は、次のように述べています。「AppierのAIを活用したクロスデバイスマーケティングの技術には大変感銘を受けております。台湾を地元とするスタートアップが、国境を越えて事業の拡大を図るのを支援でき大変光栄です」