Appier (エイピア) 生成AI活用術: 旅キャンペーンの効果を高める(part3)
データが可視化されたインサイトとしてリアルタイムに変換、顧客接点の完全把握へ
Appier Group 株式会社(エイピア、本社:東京都港区、代表取締役CEO:チハン・ユー、証券コード:4180、以下Appier)は、この度、旅のハイシーズンを迎えた旅行業界における、生成AIの活用事例part3を一般公開いたしました。パンデミックを経た旅行市場は、現在力強く回復しており、この傾向が続くと予想する関係者は、シェア拡大に向けたマーケティングキャンペーンに大きく動き出しています。
これまでのニュースレター(Part1「旅行業界で新規ビジネスを創出」、Part2「旅キャンペーンの効果を高める」)では、旅行業界がオウンドメディアにおけるマーケティング活動の自動化と細分化を通じて、パーソナライズされたインタラクションを生み出し、ユーザーのコンバージョンを高めるため、いかに広告に生成AIを活用するか、について説明してきました。データはマーケティング戦略を策定するために不可欠であり、企業は誤った判断を最小限に抑えながら、正確にオーディエンスをターゲットし、パーソナライズされた体験を提供することができます。昨今の消費者プライバシー保護に考慮するため、業界はすでにファーストパーティデータの取得と活用に注力しています。この流れは、旅行業界のマーケティング活動に革新をもたらし、プロモーション戦略を変革すると予想されています。消費者が個人情報を共有することに積極的になったことで、企業はより深い洞察を得ることができ、あらゆる顧客との接点において超パーソナライズされたコンテンツやサービスを提供できるようになり、結果的にコンバージョンを高めることができます。
ボストンコンサルティンググループの調査によると、先進的なマーケティング活動においてファーストパーティデータを活用するデジタル化の進んだ企業は、ROIを大幅に向上でき、1.5倍から2.9倍の収益向上を達成しています。しかし、このデータの価値を引き出す鍵は、AIを活用して複数のチャネルにわたる顧客行動とオーディエンスプロファイルを統合し、包括的なマーケティングの視点を持つことにあります。膨大なデータの集合体から迅速にインサイトを抽出し、消費者の動機や購買への意思決定に影響を与える要因を特定する企業は、市場力学をよりよく理解し、効果的なマーケティング戦略を策定できます。
Appierは、顧客企業との協業から、ツールの助けを借りなければ、クロスチャネルでのデータ統合や適合に数日から数カ月を要することを学びました。このタイムラグにより、担当者がインサイトをデータから抽出して、次の行動に迅速に移ることを難しくしており、変化の激しい旅行業界においてビジネスチャンスを逃す原因にもなっています。
AI主導の顧客データプラットフォームは、旅行プラットフォーム上の既存のソフトウェアや外部のコミュニケーションチャネルと統合できるため、担当者は市場調査やデータ統合といった負担の大きい作業から解放されます。高次元の大規模データを処理するAIの能力を活用し、ファーストパーティデータの価値を高め、個々のユーザーに対してより効果的でパーソナライズされたマーケティング戦略の構築が可能になります。ユーザーからのフィードバックをリアルタイムに可視化することで、不調なタッチポイントを特定し、問題を明確にし、原因を究明し、インサイトを発見し、施策を講じることができるため、より明確な目標を合理的な方法で達成できます。マーケティング・キャンペーンを実行する前に結果を予測することが可能なため、ROIを最適化し、実行効率の高い結果重視のマーケティング・プランを策定することも可能にしています。次は、旅行会社が顧客データプラットフォームを統合して活用するための、主なポイントをご紹介します。
①データの価値を最大化するために、360度の包括的なマーケティング視点を構築する
新規顧客獲得とコンバージョン率の向上を目指す旅行会社は、AI主導の顧客データプラットフォームを利用して、クラウド・データベース、オンライン/オフラインの販売記録、マーケティング・チャネルを横断する消費者行動、外部システムのデータを迅速に統合し、包括的な360度ビューの顧客プロファイルを作成できます。このプロファイルでは、必須データ、購買状況、興味関心の拡張、第三者のWebサイトへの好みなどが分かるため、企業がデータ文脈とAIの推論に基づいて、より魅力的な旅行プランを提供するのに役立ちます。
例えば「夏旅行を検討中の人、チャネルミックス、コンテンツから広告キャンペーンを計画」、「顧客生涯価値の高いオーディエンス・プロファイルと消費行動にマッチする新規顧客グループを拡大させるため、RFM分析を主要なペイド・オウンドメディアのプラットフォーム上で活用する」、「タグや価格感度の予測に基づいて、超パーソナライズされた割引スキームとメッセージ配信を策定」といった指示を出すことで、データが的確な答えを導き出します。
画像1:各顧客の360度ビューを提供するシームレスなデータ統合
②会員の購買データとオンライン行動を組み合わせ、リアルタイムでユーザーエンゲージメントを高める
消費者がオンラインで旅行商品を幅広く検索し、その商品についてさらに詳しく知りたいと思ったとき、AIを活用した顧客データプラットフォームが訪問者の情報源を素早く特定します。旅行の動機、予想される目的地、出発日、旅行期間、希望の旅行プラン、予算などを検出し、消費者が検索したキーワードや過去に閲覧した商品の組み合わせを自動的にタグ付けすることを可能にします。タグ付け後に構造化されたデータを分析することで、担当者は様々なタッチポイントでのユーザー行動を即座に把握し、相関関係やインサイトを特定し、ユーザーエンゲージメントを高めるためのコミュニケーション戦略やインタラクション方法をリアルタイムで調整できます。
例えば「毎月の新規登録ユーザー数と継続的な購買行動 」のモニタリング、「ユーザーの消費を刺激する周年記念販売プロモーション後の月次収益変化 」動向、「顧客生涯価値の高いユーザーの会員登録後の再訪問、インタラクション、購買行動 」の分析などです。さまざまなマーケティングキャンペーンまたは相互作用の効果を評価することで、担当者はさらなるパフォーマンスの最適化に向けたインサイトを見つけ出すことができます。
画像2:AIビジュアル・インターフェースを通じてユーザーの行動を理解し、 リアルタイムに戦略やインタラクション方法を調整することで、ユーザー・エンゲージメントを高める
③個々のユーザー履歴とコンバージョン経路を素早く分析
プロモーション期間の前後には、数多くのレポートを作成する必要があります。生成AIを使えば、マーケティング担当者が基本的なリクエストをテキスト入力するだけで、顧客データプラットフォームが様々なレポートを数秒で作成します。これらのレポートによって、担当者はタイムライン、オーディエンスセグメント、コンバージョン率、解約率など、長期的なユーザーの行動パターンを分析できます。その結果、企業との最初の接触から最終的なコンバージョンに至るまでのユーザージャーニーや、コンバージョンに対するさまざまなチャネルの影響を深く理解することが可能となります。
例えば、旅行サービスの利用者数や継続的な購買行動を観察し「VIP顧客が最もよく利用するコンバージョン経路」や「初めて訪れた訪問者が最もよく閲覧する目的地/旅程」を分析して、旅行会社はより魅力的な販売パッケージを企画できます。また、顧客が途中で離脱する数と理由」を理解し、潜在顧客がカートに商品を入れたまま去る割合を下げることができます。旅行会社は「収益をもたらす最良なチャネル/メディア/マーケティング活動」を特定して、最も効果的な手法に優先順位をつけることで、収益性を高め、様々なマーケティング・キャンペーンにまたがる戦略をリアルタイムに調整することが可能となります。
画像3:生成AIを活用したデータ分析コパイロットにより、テキスト入力だけで数秒でレポート作成
AIを活用してデータインパクトを増幅し、夏の旅行シーズンを制するために、企業にとって、データは長期的な競争力を強化するために欠かせない存在です。パーソナライズした消費者体験を特に重要視する旅行市場では、データを使い、マーケティング・キャンペーンを最大化するキーポイントを特定するために、AI活用が必須です。Appierは「旅行業界におけるマーケティング活動を強化する生成AI」に特化したニュースレターを通じて、旅行業界がどのようにAIを活用してコミュニケーションの障壁を取り除き、シームレスで超パーソナライズされたインタラクション体験を実現するかをお話ししてきました。実用的なアプリケーションを活用し、より良い結果を導き出し、企業と消費者の双方にとってWin-Winの結果を生み出すために、これらの活用事例が一助となることを願っています。
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Appier (エイピア) について
2012年創業。「誰もが簡単に使えるAIの普及と実用化」を推進し、AI顧客分析等で企業のセールス・マーケティングをトータルで支援。現在、アジア太平洋地域、欧州、米国に17拠点を置き、AIでデータの価値を最大化して、あらゆる分野の企業が、正確かつ迅速に先見的な意思決定をする未来の創造に取り組む。東京証券取引プライム市場(証券コード:4180)IR情報 https://www.appier.com/ja-jp/investor-relations-hom