AI(人工知能)テクノロジー企業のAppier(エイピア、以下Appier、本社:台湾、共同創業者/CEO:チハン・ユー)は、株式会社大塚家具(本社:東京都江東区/代表取締役社長:大塚 久美子、以下大塚家具)が2016年2月から採用しているAppierのCrossXプログラマティックプラットフォームによりクロスデバイスキャンペーンがデバイス単体のキャンペーンより55%向上したと発表しました。
日本の大手家具販売会社である大塚家具は、ソファ、ダイニング、ベッド、照明、カーテン、絨毯にいたるまで、厳選した家具とインテリアアクセサリーを豊富に取り揃えており、日本全国にショールームを展開しています。同社は2015年4月より新たな経営体制へ移行し、ビジネスモデルの変革など経営課題に取り組んできました。その中には同社にとっては未開拓であった、多様なデバイスを通しての消費者へのアプローチ、そしてビジネス拡大も含まれていました。そこで2015年7月、同社は「新ブランドビジョン」を発表し、以降Web施策強化への取り組みを始めました。
この取り組みの主な目標は、第一に、ユーザー(特に新規ユーザー)のクロスデバイス行動を把握してインサイトを得ること、第二に、これらのユーザーに対して効果的に訴求して売上アップにつなげることでした。また大塚家具は、デジタルマーケティングを通じて顧客にアピールし、日本全国のショールームに足を運んでほしいとも考えました。
これらの目標を達成するため、大塚家具はデジタルマーケティングのソリューションを探していました。さまざまな製品について検討を重ねた結果、大塚家具は2016年初めにAppierのソリューションの導入を決定しました。まず大塚家具は、AppierのクロスデバイスAI技術を利用し始めました。その目的は、顧客となり得る新たなオーディエンスに対してコストの低い方法でアプローチすること、そしてオーディエンスの行動についてより多くのインサイトを得ることでした。
大塚家具はこうした課題を解決するため、人工知能を活用したAppierのCrossX AIテクノロジーを採用しました。これは、ユーザーのクロスデバイス行動を分単位で予測できるAIアルゴリズムによって、最適なオーディエンスを特定・捕捉する技術です。大塚家具はこの技術を活用することにより、あらゆるデバイスの新規ユーザーに幅広く訴求できるようになりました。また大塚家具はこのテクノロジープラットフォームによって、キャンペーンへとユーザーを自動的に導けるようになりました。すなわち、ユーザーごとに異なるクロスデバイス行動、デバイス間の経路、そして閲覧履歴に応じて、広告を変更・最適化したのです。一方でAppierも、大塚家具に興味を示したユーザーを分析し、今後のマーケティング施策に活用できる、クロスデバイスキャンペーンに関するインサイトを得ることができました。
月単位のキャンペーンが終了した後、同キャンペーンのクリック率が最も高かったのが35~44歳の年齢層だったことが判明しました。これはまさに同キャンペーンがターゲットとしていた年齢層であり、大塚家具の既存顧客のボリュームゾーンである年齢層よりも若い人たちでした。Appierのソリューションによって、的確なターゲットオーディエンスに訴求できることが証明されたのです。
大塚家具は「オンラインショッピングを頻繁に利用する日本の消費者が常時ネットワークに接続しているわけではないので、彼らがスマートフォン、ラップトップPCあるいはタブレットを使っているかにかかわらずネットワークにつながるタイミングを予想するのは非常に困難です。デバイスの多様化は今まで以上にオンライン上でターゲットユーザーにリーチするのを難しくしています。特に個別の趣向を踏まえてのリーチとなるとなおさらです。AppierのCrossX プログラマティックプラットフォームを導入することでこの複雑さを解決することができました。このプラットフォームのおかげで、今後のマーケティングに役立つユーザーのインサイトを獲得できました。さらに潜在的なユーザーの発見と、既存顧客の理解とリーチが可能になりました」と述べています。
Appier CrossXプログラマティックプラットフォームについて
Appier CrossXプログラマティックプラットフォームは、キャンペーンに最良の オーディエンスを特定して広告在庫を購入します。ユーザーのクロスデバイス行動を1分ごとに予測するAIアルゴリズムで、オーディエ ンスターゲティングと広告在庫情報を結びつけて入札し、クロスデバイスキャンペーンの効果を高めます。さらにAIによって業界別のブ ランディングに特化した最適化を行ないます。
Appier について
2012年設立のAppierは、AI(人工知能)を活用し、マルチデバイス時代における企業の成長と成功を支援するテクノロジー企業です。Appierの研究開発チームは、AI、データ分析、分散処理システム、マーケティングの経験を有するコンピューター科学者とエンジニアによって構成されています。社員の多くはグーグル、楽天、ヤフー、インテルのほか、ハーバード大学やスタンフォード大学の有名なAI研究グループの出身です。Appierは台北に本社を置き、東京、シンガポール、シドニー、ホーチミン、マニラ、香港、ムンバイ、デリー、ジャカルタ、ソウル、クアラルンプールのアジア全域に計12の拠点を構え、500を超える世界中のブランド企業および代理店にサービスを提供しています。