Appier (エイピア) 生成AI活用術:旅キャンペーンの効果を高める (part2)
精緻な顧客エンゲージメントによりシームレスにジャーニーがコンバージョンを加速させる
Appier Group 株式会社(エイピア、本社:東京都港区、代表取締役CEO:チハン・ユー、証券コード:4180、以下Appier)は、この度、旅のハイシーズンを迎えた旅行業界における、生成AIの活用事例part 2を一般公開いたしました。パンデミックを経た旅行市場は、現在力強く回復しており、この傾向が続くと予想する関係者は、シェア拡大に向けたマーケティングキャンペーンに大きく動き出しています。
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、2024年末までに世界で11.1兆USドル (約1,716.5兆円) が観光業によって消費されると予測し、Mastercardの最新旅行トレンド・レポートによると、消費者がより有意義な体験を求め、今後も旅行費を増やす傾向が続くと予想されています。多様化とパーソナライズ化が進む消費者需要に直面する旅行業者は、旅程やサービスの質を継続して向上させるだけでなく、旅の「はじまり」をキャッチして、消費者を旅へと誘うコアスキルを身につける必要があります。
世界の旅行支出額が増え続ける今、旅行業界にはAI活用の波が押し寄せ、新たな成長機会をもたらすと共に、AI活用への課題も浮き彫りにしています。将来にわたり予測AIと生成AIを活用しデータの有効利用を実行し、市場動向を迅速に把握する企業こそ、フロントランナーとして競争に勝ち抜くチャンスが高くなります。しかし、企業は自社でAIを開発する難しさに直面しており、独自の販売チャネルでの顧客定着性の低さや、自動化と高度にパーソナライズされた顧客サービスの構築方法が不明瞭だったりと、多くの課題を抱えています。
Appierは、顧客企業との協業から得た知見により、夏の旅行シーズンで集中すべき、3つの重要な分野をご提案いたします。
①AI主導コンバージョン・プラットフォーム:「好意度に関するタグ」 X 「行動データ」=パーソナライズされた商品レコメンデーション
昨今の消費者プライバシー保護に考慮するため、企業は予測分析とタグ管理にAIを活用し、差別化した商品レコメンデーションを実現しています。マーケティング担当者は、パーソナライズしたレコメンデーションに加え、顧客の平均取引額や販売実績の向上のために、興味関心タグを細分化しています。例えば、価格に敏感な人には人気の観光スポットの割引メールを送り、質の高い体験を求める人には、オーダーメイドの特別感のある旅程を勧めます。休眠顧客に再度アプローチする場合は、クロスセリング効果を高める目的で、新しいフライトルートや、宿泊施設、現地ツアーや交通クーポンのWebサイトにリダイレクトさせ、過去の行動や購買履歴に基づき、季節のハイライトや最新キャンペーン情報を送ります。
以下の図例は、AIが、過去48時間で日本、東京、家族向けアトラクションを検索した家族旅行者を素早く特定し、行動分析と動的に生成されるマーケティング・スクリプトを通し、家族向け観光スポット、宿泊施設、レストランなど、家族で楽しめる旅程を自動で提示しています。交通手段や携帯電話プラン、保険なども一括手配し、顧客ニーズを汲み取ります。
画像1:興味関心タグを活用し家族のニーズを細分化してパーソナライズされた旅行を実現
以下の図例は、AIがアウトドア好きなカップルに対し、富士山の日帰り旅行や河口湖のケーブルカーなど複数の選択肢を提示し、パーソナライズした旅程を提案しています。API外部データ連携で、リアルタイムの天気や交通情報も入手できるため、最適なおすすめ目的地を選べます。企業は出発直前の旅行者ニーズを掴むことができ、アウトドア愛好家は、綿密な計画で、よりニーズにあった旅行がシームレスに実現できます。
画像2:パーソナライズされた旅行に向けカップルのニーズを細分化する興味関心タグを使用
②生成AIの活用で、自動かつパーソナライズされたクロスチャネルマーケティングを実現
カスタマージャーニーの計画時に生成AIを応用すると、担当者は「世界のテーマパークを探索する広告キャンペーン企画、テーマパーク情報、キャラクターのテーマ、チケットプロモーション」といったマーケティングでのニーズを順次把握することができます。この手法は、合致した条件を元に自動的に顧客へアラートや商品レコメンドを送信します。例えば、テーマパークのキャンペーンを見たユーザーが、7日以内に入場券をカートに入れない場合、ハリーポッターといった人気キャラクターのコンテンツを提示し、入場券の購入を促します。もし購入済みでない券がカートに7日間残っている場合は、割引のリマインダーを自動送信するため、ニッチな旅行計画のロングテール効果を追いながら、人気旅行パッケージの売上を最大化することもできます。また、AIコンテンツ・アシスタントに簡単な説明文を入れると、消費者の好みやトーン&マナーが調整されたプッシュ通知やキャッチフレーズが即座に生成できるため、旅行キャンペーン準備の効率を大幅に向上させることができます。
画像3:マーケティング担当者は、生成AIを使ってテーマパーク旅行のマーケティング・キャンペーンを自動作成
③高精度にパーソナライズした顧客とのやり取りを実現できる生成AI:24時間365日途切れることのないカスタマーサービスを創造
インスタントメッセージのソフトウェアは、顧客と企業とのインタラクションにおける主要なチャネルとなっており、会話型マーケティングのツールと一緒に活用することで、情報共有を自動化し、商品の販売前や販売後のカスタマーケアにおいても、より迅速で効率的な応対を可能にしています。
IDCの最新調査によると、2029年までに生成AIによってマーケティングの生産性が40%以上向上すると予想されています。
企業担当者は、AI主導インスタントメッセージのマーケティング・プラットフォーム上で、企業情報やWebサイトをインポートでき、AI搭載のナレッジボットが顧客からの問い合わせをよりよく理解するため、詳細な情報提供や顧客のよくある質問に答えることができます。ソーシャルメディア上でも企業理念と一貫性のあるインタラクティブな対話が容易になり、現実的で細やかなカスタマーサービスが実現します。AIによる「クリック最適化サービス」を利用すると、オーディエンス・ターゲティングを最適化でき、クリックスルー率を高めたり、関心の低いユーザーに過度なコミュニケーション行う労力を減らせるため、コスト削減をしながら、エンゲージメントの可能性が高いユーザーに対し、積極的にメッセージを送ることができます。
画像4:生成AIナレッジボット活用で現実的で細やかな顧客サービスを実現
前回のニュースレターでは、生成AIが、企業と顧客の双方向かつパーソナライズされたやり取りを実現しながら、広告コピーや素材を簡単に制作できる方法をご紹介しました。消費者が広告を通じて企業と関わる際、企業は自社チャネルでのマーケティングを自動化したり、パーソナライズ化を進めることで、ユーザーのコンバージョンを加速できます。また、データの反復により、マーケティング効果を高めるキーポイントを即座に特定できるため、最適化をしながら、さらにコンバージョンを高めることもできます。最終回のpart3では、このプロセスを強化するために、データを即座に可視化し、インサイトに変換する方法を探ってまいります。
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Appier (エイピア) について
2012年創業。「誰もが簡単に使えるAIの普及と実用化」を推進し、AI顧客分析等で企業のセールス・マーケティングをトータルで支援。現在、アジア太平洋地域、欧州、米国に17拠点を置き、AIでデータの価値を最大化して、あらゆる分野の企業が、正確かつ迅速に先見的な意思決定をする未来の創造に取り組む。東京証券取引プライム市場(証券コード:4180)IR情報 https://www.appier.com/ja-jp/investor-relations-hom